小林武文渾身の企画 即興の3Days ゲスト紹介〜大友良英さん

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11月25.26.27日渋谷・公園通りクラシックスにて
小林武文渾身の企画 即興の3Days
1日ずつ、山本達久さん、林正樹さん、大友良英さんをお招きして、
小林と一対一の即興演奏のお手合わせをしていただくという3日間
私の即興演奏の道程においてのランドマークであるこの御三方と、わたくしの関わりについて、企画のご紹介を兼ねて、
時系列順に書いています。
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林正樹さん、山本達久さんに次いで最後
今回は3日目(27日)に出演の
大友良英さんとの
じつはかなり若い頃の出会いからのお話。
仙波師匠に憧れた高校時代を経て
大学在学中、JAZZ研先輩つながりで
とある舞台に参加することになり、そこで
まず仙波門下であったドラマー植村昌弘さんと出会いました。
ドラムマガジンの記事で見た仙波師匠の邦楽囃子のお稽古場に
どうやったら通えるのだろうとずっと思っていたところ。
すわ、これはチャンス! と植村さんに口利きをお願いして、
稽古場通いが許されました。
出身大学こそ違えど、私以上に理系な植村さんは良きセンパイ、
時々お手伝いなどをたのまれることがありまして、
ある時、吉祥寺manda-la2でのライブにて、
植村さん昼にお仕事が入ったらしく、
「楽器搬入〜セッティング〜音出しリハーサルまでやっといて」
ということで、前日夜にうちの実家の前に楽器車を路駐していきました。
さて当日、なんのバンドか何もわからず、
まだ出たこともなかった憧れのmanda-la2に行って、
誰も知っている人もおらず、
「植村さんの代わりにドラムセットしに来ました」とか言って
えっさえっさと搬入して車を駐車場へ。ちなみに、当時は無人のコインパークなどが無くて、井の頭公園の駐車場(夜は警備員がいなくなって最低料金で出れた)にとめてました。懐かしいなあ。
で、戻ってドラムをセット。と見るとドラムは2人。下手側客席カウンター前あたりにターンテーブルをセットしている方がいて、譜面をくれまして、見るとぐわーっとメロディらしきものといっしょに「ドイツ軍楽隊の7拍子のマーチ」とか書いてあります。
なんだかよくわからないままにグワーッと始まり、やったことも聞いたこともない「ドイツ軍楽隊の7拍子のマーチ」を必死に叩いているうちにリハーサルが終了しました。
リハ後、植村さんが到着して、manda-la2の階段を登りながら
もうひとりのドラマーの方に「この子は小林クン。OK大学の大学生です」と紹介してくれたところ「OK大学~? こんなことやめたほうがイイよ やめなやめな!」とやさしいアドバイスをくれましたのがヨシガキさん。
階段上がったところのボードに書かれたGROUND-ZEROという文字で、このバンドとリーダー大友良英さんの名前を初めて知ったのでした。
リーダー大友さんは眼光鋭く、他のメンバーも(音楽も)ちょっと怖くて、小心者の私は、あまりみなさんとお話もできませんでした。
さて、時は過ぎ・・・
自分は色々の活動の中で、「チャンチキトルネエド」というグループに出会います。
東京芸大出身の学生で構成されたチンドンオーケストラのようなチャンチキトルネエドを吉祥寺スターパインズで見て、クラシック奏者によるアンサンブルが他のチンドンとは一風違い新鮮だったのですが、これは自分が(仙波流仕込の)当り鉦=チャンチキで入ったら絶対さらに良くなるのに、という強い確信を一方的に抱き、当時のリーダー鈴木広志さんと大口俊輔さんに押し売りして、メンバーにしてもらいました。よくわからない野良打楽器奏者おじさんを、よくぞ仲間にいれてくれました。ブラボー。
故・本田祐也氏によるチャンチキトルネエドの楽曲とアンサンブルは魔法のようで、皆やさしくて落ち着いた大人なメンバーとの幸せな演奏活動が続く中の2011年、浅草でのアサヒ・アートフェスティバルにて大友良英さんとチャンチキトルネエドが出会います。
チャンチキトルネエドの路上パレード演奏に大友さんがjoinするということで、大友さんといえば、若き日の出会い以来、ノイズや即興演奏のイメージが(勝手に)強かったのですが、青空のもと歩きながらにこやかにバンジョーを弾く姿にはちょっと驚きました。この邂逅をきっかけに、チャンチキトルネエドは2013年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の音楽に参加することになり、さらに"大友良英スペシャルビッグ・バンド"へと発展し、メンバー全員と共にながーいお付き合いが続いていくのでした。
2011年から今まで14年、大友さんたちと実に様々な現場をご一緒させてもらうことで、音楽や音に対しての「見」方、感じ方、考え方、気づいたこと、わかったこと、こう考えようと決めたこと、本当にたくさんありました。
肝心のそれらのことについてはここには書き尽くせずですが、
そういったことを、最近やっと音としてアウトプットできるようになってきたかな、というところでの、今回の3DAYSでありますので、
これは是非みなさんいらっしゃって、感じて、楽しんでいただければと思います。
ご予約受け付けております!
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小林武文 即興の3DAYS @ 渋谷・公園通りクラシックス
11/25 火 with 山本達久
11/26 水with 林正樹
11/27 木 with 大友良英
開場19時 開演19時半
予約 3,500円 当日4,000円/ 3日通し前売 10,000円
さらに予約・当日問わず3日間全て来てくださった方には
なんと、小林のCD(memimimamon,kinkonkan,kinkonkan2,20230728)の中からお好きな1枚その場でプレゼント! 
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